2020年12月8日
皆さん、こんにちは。
2020年第96回日本選手権水泳競技大会競泳競技(12月3日〜6日)が終わりました。そしてINTERNATIONAL SWIMMING LEAGUE(ISL)は既に皆さんにお知らせした通り11月22日に終了。
今年の日本選手権は4月に行われる予定でしたが新型コロナの影響で延期され、12月3日〜6日(木〜日、東京アクアティックスセンター)に開催されました。皆さんは色んな方法で選手権を楽しまれた事と思います。私も私なりに楽しみましたので、その楽しんだポイントについて全部をお伝えする事は難しいですが、その一部についてお伝えしたいと思います(私は大会会場、テレビ、報道メディア他を通して楽しみました)。
また今年のISLは終わりましたがその後から今日までの間に色んな意見が国際的に飛び交っていますのでそれらの情報をうまく整理できなくて心苦しいのですが、私の目に留まった幾つかの意見をご紹介したいと思います。
まず日本選手権のことで最初に伝えたい事は、このコロナ禍の中でよく開催に漕ぎつけてくれた、の感謝です。日本水泳連盟、競技役員、スポンサー各社、関係者各位の努力の賜物でしょう。そして約400人を超える選手達、コーチの皆さん、サポーターの皆さんが大会を支えてくれました。結果に対する反響は色々ありますが、泳いだ選手達の表情の明るさにこちらもスッキリさせられました。
私は大会講評をする時に世界記録数、日本記録数、大会記録数他を基にして講評をするのですが今回はあえてそれをしません。日本新記録ゼロ、高校新記録一個、
参考記録突破種目が17個でも講評の内容下がる大した問題ではないと思われます。
今回の大会で体調不良で棄権を余儀なくされた選手もいますが、選手自身が選手の基本は元気、健康である事、を再確認できたのであれば良いのではないでしょうか。どうか選手の皆さんは元気で来年4月のオリンピック日本代表選手選考会に臨んで欲しいと願います。
4日間の大会で目についた選手は酒井夏海選手、長谷川涼香選手、清水咲子選手、青木玲緒樹選手、入江陵介選手、萩野公介選手、松元克央選手、本多灯選手、砂間敬太選手他沢山いますがここでは2種目についてのみ書き留めておきます。男女の200m平泳ぎです。女子の渡部香生子や男子の渡辺一平選手、佐藤翔馬選手、武良竜也選手のレースからは大きな期待と楽しみが伝わって来ました。大会最後を飾る両レースが大会のイメージをグレードアップしてくれたと思います。
ISLに出場した選手達のコンディショニング維持はとても難しい、疲れが取れない体調の中での出場でとてもキツかったと推測できます。が、しかしながらオリンピックでの勝者はタフで勝利の女神を引き付ける運の強さが求められます。今大会での経験を生かして欲しいものです。
30年以上のNHKでの解説経験者として感じたことも書き留めておきます。まずはよく大会4日間、NHK総合で放送してくれた、とNHKに感謝します。総合枠での放送は簡単ではありません。その事は学んできたつもりです。
選手、コーチの皆さんはもとより関係者の皆さんもこの放送枠を手放さないで下さい。その為には魅力ある選手達の誕生です。選手達の魅力がプールサイドを覆い包めば、取材がよりこまめになり、インタビューが選手の魅力をより引き出し、実況放送がより内容深く、さらに活気ずき、見る方々の心を掴んで離さなくなるでしょう。日本の水泳放送は世界の中で間違いなく5本の指に入ります(世界ではメジャーな放送枠での放送は非常に稀です)。日本での放送がさらに活気ずき、輝かしい放送になって欲しいと願わずにはいられません。ISLは11月22日に終わりましたがその後も関連して色々なニュースが飛び交ってます。
ほんの一部の紹介ですが、まずはISL創設者のK. グリゴリシンさんの話です。ISL本部のニュースリリースとして22日終了から4日後の26日にオープンレター形式で発表されました。「今日まで息もつけない程大会開催実施に一生懸命取り組んできました。コロナ禍で開催すら危ぶまれて来ましたが皆さんのご理解とご協力で開催することができました。、、、、」で始まるレターは、この大会実現のプロジェクト ティーム、選手、コーチ、ジェネラルマネージャー、サポーター、関係者の皆さんへ心からの謝意をお伝えします。昨年の、2019年大会の会計問題、今年のセミファイナル前のジーン サレッシィ エナジースタンダードGMの不満辞任、ISLの根幹、資金問題を含む問題には正面から真摯に向き合い、皆さんのご理解が得られる形で解決し来年、2021年のシーズンに向かいたいとの決意です。資金の面でご心配を頂いていますが私の責任で2021年が皆さんと笑顔で迎えられるようにしたいと思います、と結んでいます。
このプレスリリースが配信され、世界各国から様々な反響が現在も寄せられています。資金不足で来年のISL開催は無理?空中分解?賞金は空手形?グリゴリシン創設者は私利私欲の塊などなどのよくあるネガティブキャンペーンですが、選手の多くは、グリゴリシンさんよくやった。選手生活が続けられるか心配だったけど続ける方法を見せてくれた。寄付する方法だってあるはず、賞金を寄付してもいい、などなどポジティブキャンペーンを広げています。
ここに来てアメリカのTシールド選手やハンガリーの鉄の女、K. ホッズー選手ら複数の選手達が国際水泳連盟(FINA)を相手取り「選手生活の権利」を奪っている、として訴える動きもあります。
FINAとISL, お互い歩み寄れるところは歩みよって水泳発展のための動きになって欲しいと願わずにはいられません。
NHKの放送の中でISL大会の映像がかなりの頻度で使われていました。ISL大会が刺激になった事は間違いありません。色んな角度からのISL検証が必要ですが水泳発展のためのヒントが潜んでいた事は間違いないのではないでしょうか?
皆さん、今日は!
International Swimming League(ISL)楽しまれましたか?
10月16日から始まり11月22日に終了した2020 ISL, 10ティームが参戦した熱き戦いには多くの見所がありました。放送や報道が選手達の記録優先ではなく勝ち負けが優先された水泳劇場版、エンターテイメント的な情報発信でしたので最初は何となく違和感がありましたが徐々に慣れました。
13大会目にあたるFINAL(ファイナル=決勝。10大会の予選、2大会の準決勝、勝ち残った4ティームが決勝に進出)――はカナダを本拠地とするCBC Sportsが放送を担当したので安心して楽しく観ることが出来ました。「見所ベスト5」、世界新記録は?世界最高峰のテクニックは?ヒィロー&ヒロインは?優勝ティームは?等などを作ってみると楽しみも増えるのではないでしょうか?(次回のご参考までに)
昨年2019年、プロフェッショナルの選手を対象として誕生したISLは今年コロナ禍で開催が危ぶまれていましたが開催地を一か所(ハンガリー、ブダペスト)に限定し、厳密なコロナ予防対策(バブル システム)を施し決勝までの13大会を見事やり遂げました。コロナ感染者ゼロです。
昨年の2019年ISL大会への日本選手家の出場は瀬戸大也選手のみでしたが今年は男子11名、女子12名の合計23名(入江陵介主将、大橋悠依選手、長谷川涼香選手、今井 月選手、萩野公介選手、川本武史選手、小関也朱篤選手他)が出場しました。日本選手が所属した北島康介GMが率いる「Tokyo Frog Kings」(東京フロッグキングス)は残念ながら決勝に進む事は出来ませんでしたがとても貴重な経験をすることができたのではないでしょうか?放送でのインタビューに答える選手達の表情がとても明るく、観ているこちらまで思わず笑顔になりました。
決勝が終わり、今年はアメリカサンフランシスコを拠点とするCali Condors(カリ コンドルズ)が昨年の覇者Energy Standard(エネジー スタンダード、フランス)を破って優勝の栄冠を手にしました。MVPはケーレブ ドレッセル選手(カリ コンドルズ)が獲得し、賞金獲得額は日本円にして約3000万円、2位はリリー キング(カリ コンドルズ)で約2600万円、3位はライアン マーフィー(エルエー カレント)で約1870万円を手中に納めました(US$1ドル=103で換算)。日本選手の最高獲得額は約370万円でした。ドレッセル選手と日本選手を単純に比較する事はできませんが、獲得額が日本円で
1,000万を超えてくると選手達の意識が相当変わってくるのではないかと感じられました。あくまでも一つの傾向ですがISLを舞台に戦う選手達の年齢が高くなっています。選手達の生活、練習環境が整えば出来る限り選手を続けたいとの強い思いの表れではないでしょうか?
終わってみればドレッセル選手の大活躍(個人種目での3つの世界新記録、50m自由形20秒16、100mバタフライ47秒78、100m個人メドレー49秒28)で内容ある盛り上がりが感じられた大会となりました。
ブタペスト一都市だけでの無観客大会でコロナ対応の開催、選手達は色々な制約が課されましたが選手達から発せられるコメントは一様にポジティブなものでした。選手達が大会開催で多くの強い刺激が与えられた事は疑いの余地はありません。国を超え新たな友情が芽生えたことでしょう。コミニュケーション、そして何よりもお互いのモティベーションを含めたコンディショニングの確認が出来た事は素晴らしい事だと思います。
選手達の熱い思い、大会開催の方法、ティーム作り、賞金獲得法、放送報道のあり方、スポンサーの獲得と拘り方、その他に関する諸々の改善策、意見、リーダーシップ他がISL本部に寄せられているとの本部発信がありました。ISL関係者は今後速やかに対応し次なるよりベターなゴールセッティングに向かって欲しいと期待します。
ISLの動きは新しい波です。国際水泳連盟(FINA)の今までのやり方とは異なります。気に入らないところが多々あると思いますが、今後両者がよく話し合い選手達、コーチ、関係者、フアンの方々にとってより良い大会の開催実現を心待ちにしたいものです。
現在国際水泳界ではISLに関する良いことや悪いことを含め多くの噂が飛び交っています。良い事はさらに伸ばし、悪い事は反省の上で改善して欲しいと思います。せっかくISLの今後に期待感が高まってきたのですから、悪い事、煙は早急に消し火事にするのではなく、笑顔、喜びの歓声が上がる方向へ舵を切って欲しいものです。
水泳は面白く楽しいのです。
2020 ISLは見所満載でした。
皆さん、こんにちは! International Swimming League(ISL)を楽しまれている事と存じます。
スポット的にテレビ朝日だと報道ステーションでタレントの松岡修造さんが適宜に扱ってくれていますし、他局もニュース報道で取り扱ってくれています。新聞メディアでは共同通信をキーに記録と結果が流されています。また日本オリンピック委員会や東京オリンピック実行委員会でも世界的スポーツとして紹介しています。
私の楽しみ方は基本的にリアルタイムでISLのホームページで結果をチェックし、一日遅れのテレ朝系のCSテレ朝チャンネル2、あるいはAbemaTVのスポーツカタゴリーのISLもしくはYoutubeで実況放送を楽しんでいます。AbemaTVはテレビ朝日のアナウンサーと解説者がレースの流れを案内してくれますのでお勧めです。それに合わせてTwitter, Facebook, Line他の視聴者からの感想の意見交換なども加味して比較していますし、FINA加盟国(209か国)の反応やメジャーなマスコミなどのニュースを吟味したりして楽しんでいます。
10月16日に始まった2020International Swimming League(ISL)は予選リーグの10大会(大会をマッチ=Matchと呼ぶ、Match #1=10月16−17日、#2=10/17-18, #3=10/24-25, #4=10/26-27, #5=10/30-31, #6=11/1-2, #7=11/5-6, #8=11/5-6 #8とは時間をずらす、#9=11/9-10, #10=11/9-10 #9とは時間をずらす)を行いました。この予選リーグで準決勝(Semifinals、#1=11/14-15, #2=11/15-16)へのサバイバルゲームが行われました。10ティームから8ティームが準決勝に進み、その中から4ティームが決勝を戦うことになります。
昨年から始まったISLは今年で2回目です。昨年は8ティームが参戦しフランスのパリを拠点とするエネルギー スタンダード(Energy Standard=ENS)が優勝しました。昨年の決勝の舞台はアメリカのラスベガスでした。今年はコロナ禍状況の中開催すら危ぶまれていましたがバブル(bubble)システム(ある場所を隔離場所指定し頑強なコロナ予防対策を施し大会開催、NBA=National Basketball Associationがアメリカ フロリダ州オーランドにあるデズニーランドで2020年度チャンピオンシップを行った。水泳はハンガリーのブダペストで開催中です(11/22終了予定)。
今年の参戦チームは以下の10ティーム
(1)Cali Condors=CAC(カリ コンドルズ, 本拠地 アメリカ サンフランシスコ)
(2)DC Trident=DCT(ディシートライデント、アメリカ ワシントン)
(3)LA Current= LAC(エルエー カレント、アメリカ ロサンゼルス)
(4)NY Breakers=NYB(ニューヨーク ブレーカーズ、アメリカ ニューヨーク
(5)Tokyo Frog Kings=TOK(トウキョウ フロッグ キングス 日本 東京)
(6)Aqua Centurions=AQC(アクア センチュリアンズ イタリア ローマ)
(7)Energy Standard=ENS(エネギースタンダード フランス パリ)
(8)Iron=IRO(チーム アイアン ハンガリー ブダペスト)
(9)London Roar=LON(ロンドン ロアー イギリス ロンドン)
(10)Toronto Titans=TOR(トロント タイタンズ カナダ トロント)
予選10戦目の最終日(11/10), DCTとNYBの2ティームの脱落が決まりました。
日本選手中心のTOKは準決1に駒を進め、健闘しましたが残念ながら決勝には進めませんでした。しかし放送の中で伝わってくるのは選手達の楽しい表情でした。コロナ禍で大会開催が敵わず欲求不満が溜まっていたと想像されます。大いなる効果的な刺激を受けたことでしょう。世界記録や日本記録、地域や参加国記録他が更新され反省の上に今後健闘すべきポイントは多々ありますが記録競技としての内容は上質です。テクニック上のチェックポイントも多々ありますし、コーチング他の参考になる部分も垣間見ることができます。
準決勝ではTOK, AQC,IRO, TORの4ティームが姿を消し4ティーム、 CAC, LAC, ENS,LONが決勝進出です。アダム ピーティ(LON), ケーレブ ドレッセル(CAC), サラ ショーストレム(ENS), リリー キング(CAC)他が好調です。どんな世界新記録が観れるのか? とても、とても楽しみ!です。
決勝は11月21、22日です。プロフェッショナルな選手達のレース、スキンズレース、ティーム対抗得点、個人対抗得点( MVP)、賞金、ボーナス、ジャックポット タイム、カットオフ タイムなどなど見どころ満載!!少し早いですが水泳ファンへのクリスマスプレゼントです。絶対に観ましょう!!!
日本の選手達がハンガリー ブダペストから帰国し12月3−6日(東京アクアティックセンター)予定の日本選手権水泳競技大会に出場します。ブダペストでどんな刺激を吸収してきたのか?楽しみです。
皆さんこんにちは。
昨年皆さんにご紹介したInternational Swimming League(ISL)の2020年シーズンが始まりました。新型コロナ禍の影響で出場を見合わせた選手たちもいますが世界のトップ選手たちがハンガリーのブダペストに集いました。
今年は10月16日から始まり11月22日までの間で10ティームが10大会を戦います。正確に言いますと1ティームが戦う大会は4大会、ポイント獲得ゲームでサバイバルをかけます。9戦目が準決勝、最後の10戦目が決勝の位置づけです。昨年は8ティームでしたが今年は日本とカナダの参戦が増えましたので10ティームになりました。賞金獲得総額は6億円超です。
10月19日のテレ朝報道ステーションで松岡修造さんと北島康介さんのトークでISLが語られました。日本は北島さんが総監督を務める「Tokyo Frog Kings」(トウキョウ フロッグ キングス)のメンバーとして戦います(基本的な1ティーム選手数は女子16名男子16名の32名。この中に外国籍の選手で女子4名男子5名が含まれています)。日本は第三戦(10/24,25)から出場です。CSテレ朝チャンネル2で生放送との事ですからテレビ番組表でチェックして絶対に見ましょう。最新の世界水泳の動きの一部が入ってきますから情報を整理できた段階でまた皆さんにお伝えしたいと思います。
2020ISLを楽しみましょう!!
皆さん、こんにちは。
日本と言わず世界は終わりの見えない新型コロナウイルス対策に危機感を募らせています。2020年3月23日現在の感染国・地域が160カ国を超え死者が11,000名を超えたとの報道は鬼気迫るものがあります。その間、国内での春の選抜高校野球大会中止、プロ野球やJリーグの開幕延期、大相撲の無観客開催等々の報道がありました。日本水泳連盟もジュニアオリンピックカップ(JO)の中止、JAPAN SWIM2020(東京オリンピック代表選考会他)の無観客開催を発表しました。国際的にはWHOをはじめ多くの国際的機関を通じて対応策が提案され実現に向けての努力が続けられています。
東京オリンピック2020の開催実現に向けては日々報道が過熱しています。そんな流れの中で3月19日スポーツ報知の一面を飾る形(IOCバッハ会長声明のヘッドライン)で私のコメントが掲載されました。コメントの内容は、「オリンピックが延期になったり、中止になったりしては選手が可愛そうです。選手、コーチと関係者の事を考えると開催実現に万難を排し全力を傾注する時です。まずは新型コロナウイルス対策を徹底してやるべきです。私の世界各国の友人知人達から激励とエールが寄せられています。日本水泳には今までの生きた経験と英知があります、と答えています」等々、取材に答えた内容の一部が掲載されました。その点ご理解の上お目通し下さい。このニュースを通して色んなことが見えてくると思います。皆さんもこの機会に色々とお考え下されば嬉しく思います。
観ましょう!※International Swimming League=ISLの最終戦!!(Grand Finale, Las Vegas USA, 現地時間12月20、21日 午後1時、本時間12月21、22日、*イギリスBBC系,DAZN,ESPN,YOUTUBEで観られます)。ISLのGrand Finalがやってくる、イエー!!
お誘い
皆さん、ご一緒に面白い水泳のレースを観ませんか?今年から始まったISLの大会です。FINA(国際水泳連盟)のワールドカップと同じ様に7大会で構成された賞金ツアー大会です。FINAと違うのはプロフェッショナルの選手だけの出場、その選手たちが決められた8ティームに所属し国別ではなく、ティーム別対抗戦の形式、50m自由形のスキンズレース(勝ち抜きレース)、800mと1500mは行わない、ミックスドメドレーリレーはタイティームの順位決定時に行なう、その他FINAとの違いはたくさん発見できるでしょう。新しいタイプの大会です。雰囲気良さそうですし面白そうです。興味深く観ましょうよ!!レデッキー、ドレッセル、キャンベル、ピーティ他が面白いから絶対観て!とのお誘いです。瀬戸大也選手も出場して欲しいですね。
大会は12月20、21日(アメリカ時間)ですが日本は21、22日です。後3日です。放映権はイギリスのBBCが取りましたが、日本ではDAZN,リアルタイムではありませんがESPNやYOUTUBEで観られます。FINAとの違いを発見しましょう!!!
ISL設立とその流れ
国際水泳リーグ(International Swimming League=ISL, インターナショナル スイミング リーグ)から少し早めのビッグクリスマスプレゼント! ISL(アイエスエル)と言ってもピンと来る水泳ファンは少ないかもしれません。日本ではYAHOOスポーツニュースなどでやっとISLの紹介が出てきたぐらいですから無理ありません。
このISLの動きは2016年リオオリンピックが終わった後ぐらいから現在の水泳の大会は今のままでいいのか?選手やコーチは満足しているのか?今の経済状況で選手は選手生活を続けられるのか?サッカー、ベースボール、バスケットボール他のプロ選手たちは高額な補償や未来があるのに水泳選手はない、現状に甘んじていいのか?等々の素朴な疑問話が自然に表面化してきました。
国際水泳連盟(FINA)は1988年から「World Cup」を主催しており、近年、2017年からは総額2億5千万の賞金レースの導入を決め大会開催継続をしています。FINAの言い分は、時代の流れに沿って世界の声に耳を傾け選手のため、コーチのために一生懸命水泳発展に全力を尽くすとして対応してきました、です。
FINAと ISLにとって2017年は新しい流れの準備期間となりました。ISLの実現に向けた努力の中で色々な調整が行われた様ですが、現在のFINA開催の大会以外にもっと刺激の大きい大会が必要との声が大きくなりました。
2017年10月ごろにISLの具体的な組織化が表面化しました。ISLのリーダーがウクライナ生まれでモスクワ育ちでウクライナ国籍の水泳大好き、国際経済界から認められた大富豪、Konstantin Grigorishin氏(コンスタンティン グリゴリシン, 54才、妻オクサノとの間に3人の子供、モスクワ在住,このISLの年間開催費用として約20億円を用意している)と分かりました。FINAと協力しISLの大会を成功させたいとの提案に,FINAは Rule GR4.5(FINA公認大会はFINA加盟国以外の参加を認めない。違反者には罰則が与えられる。他。)を盾にISLを最初は一蹴、認めませんでした。2018年6月、FINAは209か国の加盟国にISL大会に出場した選手は1−2年の出場停止処分、関係者も同様の処分を受けますのでご注意ください、の公文書を郵送しました。これで全ては終わりか?と思われましたがGrigorishin氏の水泳愛は強くそう簡単には諦めるリーダーではありませんでした。9月アメリカ、カルフォルニア州ロスアンゼルス近郊のアナハイムでISL法人組織を設立発表、同時に11月に予定されていたISL主催の最初の大会の中止を決めました。ここからはFINAの中心人物、専務理事Cornel Marculescu氏とGrigorishin氏とのツートップの打開に向けた話し合いが始まったのです。
1.FINA ルールに抵触しない大会でメディアの注目をさらに集めるアミューズメント+エンターティンメントのファーストレース(速いレース)のプロデュース
2. 選手+コーチの収入源の可能性をさらに大きくする
3. プロ選手の活躍をさらに支援する
4.ドーピングの絶対禁止(前科選手の出場は認めない)短水路、25mプールの大会とする
5.その他
これらの項目を中心に話し合いが持たれ以下のことが決められ今後も話し合いを継続することが合意されました。
1.出場する選手はプロフェッショナルな選手とする
2.決められたティーム間(8ティーム)の対抗戦とする
3. 2日間の大会とする(25mプールでの大会)
4. 男女38種目
5.全種目1ティームから2名出場
6. 大会数は最後の第7大会がファイナルでアメリカラスベガスで行う
7.10月のインディアナ大会とナポリ大会は FINA World Cupスケジュールとバッテングするため世界記録の公認はしない
8.話し合いを継続する
9.その他
2019年10月にインディアナポリス大会で産声を上げたISLのファイナルが現地時間2019年12月20日、21日(日本時間12月21、22日)、ラスベガスのMandalay Bay Resort and Casinoで開催です。
2019年ISL大会スケジュール
第1戦 2019年10月5−6日 インディアナポリス、アメリカ
第2戦 “ 10月12−13日 ナポリ、イタリア
第3戦 “ 10月19−20日 ルイスビル、アメリカ
第4戦 “ 10月26−27日 ブダペスト、ハンガリー
第5戦 “ 11月15−16日 カレッジパーク、アメリカ
第6戦 “ 11月23−24日 ロンドン、イギリス
第7戦 “ 12月20−21日 ラスベガス、アメリカ
*第7戦は最終戦、Grand Finale(グランド フィナーレ)
FINAとISLのスケジュールぶつかりはFINA World Cupの第4戦,と第5戦(10月4−6日ブダペストと10月11−13日ベルリン)がISLの第1戦と第2戦(10月5−6日、インディアナポリスと10月12−13日ナポリ)がバッテング。FINAはISLの第1戦および第2戦での世界記録公認はしないと主張。今後の話し合いに注目が集まっている。
理解をさらに深めるための補足
※ISLはFINAではありません。ISLの活動をヨーロッパ水泳連盟(LEN)やアメリカ水泳連盟が応援しています。
世界的に有名なアダム ピーティ、カティンカ ホッスー、ケーレブ ドレッセル、サラ ショーストレム選手他多くのプロ選手たちがISLアンバサダー(大使)として名を連ねISLムーブメントを後押ししています。
ISLの大会は7大会の賞金レースで構成され国別ではなくスポンサーを冠して作られた8ティームによるティーム対抗戦の形式です。
8ティームは?(1ティーム選手数は男女計24名〜32名)
A Group 1. Cali Condors 2. DC Trident 3. Energy Standard 4. Aqua Centurions
B Group 1. Los Angeles Current 2. New York Breakers 3. Iron 4. London Roar
*以上のティームからLas VegasのGrand Finaleに出場できるのは第6戦までの総合得点で上位4位までに入ったティームです。
Cali Condors, Energy Standard, Los Angeles Current, London Roarの4ティーム。専門家の下馬評ではLondon Roarの優勝では?とのことです。
テイーム得点は:1位 4点、2位 3点、3位 2点、4位 1点
個人得点は: 1位9点、2位7点、1点刻みで8位1点
リレーは: 1位 18点、2位14点、3位12点、個人得点の倍、8位2点
SKINS レースは:1位 27点、2位 21点、3位 12点、4位 10点、5位 4点、6位 3点、7位 2点、8位 1点
*競技はFINAルールに則り、25mプールで行う(ドーピング違反者は出場できない、前科者も同じく出場できない)。800m、1500mは実施しない(継続審議)。
競技プログラムは:1日目 100mバタフライ 女男、50m平泳 女男、400m個人メド女男、4x100mリレー女、200m背泳女男、50mフリー女男、4x100メドレー女男 200mフリー女男、50m背泳 女男、200m平泳 女男、4x100mリレー男 2日目 100mフリー女男、100m平泳 女男、400mフリー 女男、4x100mメドレー女、200m個人メド 男女、50mバタフライ 男女、100m背泳 男女、4x100ミックスドフリーリレー、200mバタフライ女男、フリー スキンズ女男 4x50ミックスドフリーリレー
*全38種目、同点の場合は 4x50mミックスドメドレーリレーで決する。
*賞金総額はUS$2,500,000.-でMVP表彰はUS$50,000.-、世界記録にはボーナス。
前売りティケットが評判:1例を挙げると;ISL VIP GOLD は2人ティケットでUS$8,000.-(約88万円)最高級車でのホテルー会場の出迎え、US$2,500.ーの旅行券付き、会場での極上飲食、特別席、特別大使の解説付き、ラスベガス人気ショーのティケット、特別記念品その他諸々、SilverやBronzeも用意されている。一般席の価格は40$~100$にて完売。
ラスベガスのGrand Finale だけの賞金総額は約2億5千万。
東京で開催された FINA WORLD CUP第1戦が終了しました(2019年8月2日〜4日、東京辰巳国際水泳場)。韓国光州で開催された世界選手権大会が終わったばかりと言うこともあって記録的に刺激的な結果はありませんでしたが、世界的な選手たちの泳ぎはとても魅力的です。私の水泳に関する拘りの一つは「百聞は一見に如かず」で本物の泳ぎを必ず見る様に心掛けています。今まで注目して見てきた選手の一人にハンガリーのカティンカ ホッズー選手がいます。「鉄の女」と呼ばれる愛すべき選手です。「Iron Lady」のニックネームは本人も気に入っている呼び名の様でIronはハンガリーでは心が強く賢明である、のイメージだと説明してくれました。彼女のスイマーとしての特長は個人メドレーを軸に話すとバタフライ、バックストローク、ブレストストローク、フリースタイルの4種目に弱点がなく抵抗の少ない泳ぎをします。各種目の200mのベスト記録を世界ランキングで比較すると全種目で10位以内にランクインします。平泳ぎでの個人レース出場はあまりありませんが、弱点ではありません。彼女に平泳ぎについて聞くとストレートに平泳ぎはもっと速くなりたい、と言います。まだまだ上を目指す、の意思表示です。日々何を目標にトレーニングしているのか?と少し意地悪く質問してみたら、個人メドレーを例にして、自分が保持している200m、400mの世界記録を打ち破る事、東京で実現させる、とニコニコして答えてくれました。彼女のウォーミングアップに魅せられましたが折角の東京開催ですから一人でも多くの日本水泳関係者に彼女の泳ぎと選手としての態度(姿勢)を見て欲しいと思いました。
日本選手達で注目したのは、貫禄を見せながら勝負の妙味を見せた瀬戸大也選手、カムバックレースで1日も早く日本ティームの中心に戻ってきてほしい萩野公介選手、200m個人メドレーであと少しでホッズー選手に勝てた?大橋悠依選手、ワールドカップ最後の種目混合4X100mメドレーリレーのアンカーで53秒35で泳ぎ、これからの大きな伸び代を感じさせた大本 里佳選手他でした。日本ティームの成長に期待したいですね。
参加ティームでは、オーストラリア、カナダ、ロシア、ハンガリー、イギリス、イタリア、スウェーデン、リトアニア、中国他や別格アメリカのティーム力がジワジワと上がってきていると実感しました。世界各国がより速く、よく強くなるための東京に向かうトレーニングゾーンに入った、とも感じました。
世界27カ国から約130人の選手たちが出場し11個の大会新記録で盛り上げてくれましたが、出場した殆どの選手たちが大会を楽しめた、来年必ず東京に戻ってくる、と言ってくれたのは素直に嬉しかったです。今ワールドカップを私はFINA報道官としてメディア関係者との対応を楽しみましたが、ドイツ水泳連盟から個別に依頼された19歳の男子平泳ぎのJan Delkeskamp選手のお世話も楽しみました。今年のワールドカップ、色々と面白かったです。
第2戦は中国、済南(8月8日〜10日)、第3戦はシンガポール(8月15日〜17日)、第4戦はハンガリー、ブダペスト(10月4日〜6日)、第5戦はドイツ、ベルリン(10月11日〜13日)、第6戦はロシア、カザン(11月1日〜3日)、最終戦(第7戦)カタール、ドーハ(11月7日〜9日)と転戦が続きます。第2戦中国からはホッズー選手の快泳が伝えられています。
2019FINA World Championshipsが終りました。皆さん如何でしたか?テレビ朝日をキーステーションに放送、報道されましたので大いに楽しまれた事でしょう。終わってみれば日本はアーティステック スイミングのソロ、ミックスド デュエットで獲得した銅メダル4個と競泳で獲得した金メダル2個、銀メダル2個、銅メダル2個の計10個のメダルを獲得してくれました。世界的な国別順位で見ると11−12位で立派な成績です。ここでは競泳について書きますが男子キャプテン瀬戸 大也選手が金メダル2個(男子200m及び400m個人メドレーで東京オリンピックの日本代表に内定)、女子キャプテンの大橋 悠依選手が銅メダルを獲得しチームを引っ張ってくれました。大会を前に私は金メダル獲得は中々難しいのでは?と予想していましたが瀬戸選手の金メダルは価値があります。男子個人メドレーの200m、400mにはアメリカのチェース カーリッシュ選手と言う絶対的な強敵がいましたが残念ながら体調を崩し瀬戸選手に歯が立ちませんでした。今回の世界選手権は来年の東京オリンピックの前哨戦との位置づけでした。オリンピックや世界選手権大会の様な重圧のかかる国際大会でのメダル獲得はそれだけで難しい事ですから金メダル2個を含む6個のメダル獲得は高い評価をされて然るべきです。
今大会の特長を端的に三つぐらい挙げてみますと(1)※テクニック革命(特にバタフライ、平泳ぎ、背泳ぎ)(2)※選手の思考革命(レースタクティックの改革改善、不可能を可能にする)(3)ドーピング違反がなくならない、などなど面白い観点がたくさんありました。やっぱり水泳は間口が広く深みがあって面白いですね。日本ティームは2020東京オリンピックに向かってもっともっと強く速くなってほしいです。なれると思います。開催地韓国光州での事ですが、国際的水泳の話題で盛り上がるのはまずは世界新記録です。とても残念でしたが日本の選手が話題に上る事は少なかったと感じました。テレビ朝日の放送内容とはちょっと違っていましたね。東京では期待しましょう。みんなの応援が必要でしょう!!
※テクニック革命はまず第一に:コアストレングス トレーニングでバランスよく体得したストリームライン(ハイボディ ポジション)の実現でスピード化が進んでいる(現在進行形)。水のキャッチング テクニックがさらに上手くなった(ピーテイ、ドレッセル、ミラク、チュプコフに見る)。ハイエルボーで完璧にスティルウォーターをキャッチ、タイミング良くキックが入る。
※思考革命とは:以前も言われていたことだが、不可能は生きたトレーニングで可能にできる。乳酸耐久力はいくらでもアップできる。以前だと男子200mの後半100mで1分4秒を切ることや女子200mバックの後半100mで1分3秒を切ることは不可能と言われて来たが実現したことで他種目にも思考革命が起き始めた。日本もこれらの革命の波に乗るべきだと思う。年齢的にピークを過ぎたと言われる選手たちが明確な目標に向かって努力をしてベスト記録更新を続けている。ピーテイ、ドレッセルの思考方法を学ぶべきである。
韓国光州の世界選手権大会会場からホットニュースが飛び込んできました。
アーティステック スイミング ソロで乾 友紀子選手が銅メダル獲得。
男子3mシンクロ飛板飛込の寺内 健選手&坂井 丞選手組が7位入賞で東京オリンピック第1号オリンピック内定選手に決定しました。アーティステックスイミングのミックスドデュエット、安部篤史選手・足立夢実選手組が史上初の銅メダルを獲得、安部選手は日本アーティステックスイミング(旧シンクロナイズドスイミング時代を含め)史上初の男性メダリストになり、足立選手は初のメダル獲得です。
瀬戸 大也、大橋 悠依両キャプテンが引っ張る日本競泳ティーム、渡辺 一平選手、小関 也朱淳選手、大本 里佳選手、長谷川 涼香選手他の好調ぶりホットニュースで競泳スタートの7月21日が大きな期待感で注目されています。期待は大きいですね
前回のコラムでご案内しましたがFINA世界選手権大会(韓国、光州)が始まり、アーティステック スイミング(旧シンクロナイズド スイミング)とダイビングからビッグニュースが飛び込んできました。水球、ハイダイビング(男子27m、女子21m)、マラソン スイミング(10km、通称 オープンウォータースイミング)を含め6競技が行われます。競泳は7月21日〜28日(8日間)でテレビ朝日を中心に放送されます(テレビ放映時間に注目)。私は現地入りし国際水泳連盟報道官の一人として見られる限りのレースを見、書き留め、報道し、日本ティームの応援をしたいと思います。大会前ともなりますとメディア各方面が“日本ティーム絶好調”などと煽ります。日本ティーム 平井伯昌ヘッドコーチの口からも檄が飛んでいます。私の周りの友人たちからも「金メダルは何個?」とうるさい声が届きます。しかしその度に「今大会は厳しい大会になる」と答えています。厳しい大会も東京オリンピック2020の前に経験しておく必要があるでしょう。世界情勢を客観的に分析し日本のポジションを冷静にチェックしたいと思います。日本ティームが一つに纏まるのは大変ですが出場する一人一人が自分の種目で先ずはベスト記録更新、その積み上げで戦うムードが高まっていきます。その盛り上がりある雰囲気の中で金メダルのチャンスが生まれます。
「行け行けゴーゴージャパン!」腹の底から応援しましょう!!
*テレビ番組、代表選手団、他の情報はウエッブ上でチェックできます。
皆さん、こんにちは!
2019年6月24日にリリースした「Shinちゃんが行く」に質問がありましたのでそれらのいくつかについてお答えします。
1)このところ破竹の勢いで成長を続ける大本里佳選手の記述がないのはなぜですか?
大本選手の2019年、本年の成長は眼を見張るものがあります。彼女が出場する種目に注目し応援しています。世界選手権大会は初出場であり未経験のレベルの高い大会です。自分のレースに集中し、まずはベスト記録更新を目指して欲しいものです。ベスト記録は強い自信に繋がります。
2)世界水泳をリードするトップ選手達はどのようにやる気を高めていますか?
トップ選手達は記録更新の基柚となる心技体のさらなる高みへの強化でやる気を高めています。新たな刺激を求めています。リラックスと気分転換他もやる気を高めます。それぞれの個性、特徴が違いますので方法は違います。「鉄の女」の異名を持つカティンカ ホスズー選手(ハンガリー)は自分をより高めるトレーニングに意欲を燃やしますが子供達の応援がやる気を引き出してくれると語っています。
(3)池江璃花子選手や萩野公介選手についてどう思っていますか?
お二人とも日本水泳を牽引する立派な選手です。
池江選手の主治医の公的記者会見は現在のところ行われていません。
池江選手には治療に専念して欲しいと願っています。
萩野選手に関しましては個人の憶測では語れません。さらなる高みへ
の挑戦は色々な難局が待ち構えています。
「頑張れ!」と簡単には言えません。温かく見守り応援を続けたいと
思います。
今回は3問に限定しお答えしました。
世界選手権の代表選手、日程、放映スケジュールをまとめました。
男子200mバタフライ、男子200m平泳ぎ、男子400m個人メドレー等の種目に
注目です。
2019年7月12日〜28日、韓国の光州で開催される「2019、第18回世界選手権大会」が近づいています。(*ユニバーシアード大会=世界学生選手権大会はイタリアのナポリで7月3日〜14日開催予定)。
2019世界選手権大会の日本代表選手は日本選手権大会(4月で17名、ジャパンオープン大会で8名が追加され合計25名の選手たちが選考されました。男子のキャプテンは瀬戸大也選手で女子は大橋悠依選手です。厳しい戦いが予想されますが今ティームは一丸となって良いニュースを届けてくれるはずです。テレビ朝日をキーステーションに報道する予定ですからテレビ番組に注目しましょう。
大会はアーティスティックスイミング=旧シンクロナイズド スイミングとダイビングから始まり(7月12日)、水球、ハイダイビング、オープンウォータースイミングを網羅、競泳は7月21日〜28日の間で行われます。金メダルはじめメダル獲得は誰か?に注目が集まりますが私は簡単には獲らせてもらえないと予想しています。そうは言っても瀬戸、大橋両キャプテンがティームを一つにまとめ「日本ティームここにあり」を見せてくれるに違いありません。男子はメドレーリレー、200m平泳ぎ、200mバタフライ、400m個人メドレー他。女子は200m平泳ぎ、200mバタフライ、400m個人メドレー他に私は個人的に期待し楽しみにしています。
国別に見てアメリカの強さは群を抜いていますがオーストラリア、ロシア、英国、ハンガリー、イタリア、カナダ、中国他が力をつけています。男女混合のミックスリレーや個人種目でのテクニックの進化に注目が集まります。女子のK ホスズー(ハンガリー、個人メドレー)、K レデッキー(アメリカ、自由形)、S ショーストレム(スウェーデン、自由形+バタフライ)他、男子のA ピーティ(英国、平泳)、A チュプコフ(ロシア、平泳)*渡辺一平選手、小関也朱篤選手との激闘?、C カリッシュ(アメリカ、個人メドレー)他に期待しましょう。
*現在真摯に闘病中の池江璃花子選手に心からお見舞い申し上げます。また萩野公介選手の元気なカムバックレースにエールを送りたいものです。すでにウォーターメイツのホームページ上でお知らせしましたが、日本文芸社から「大人の水泳」(監修は前ウォーターメイツスイムクラブつむぎヘッドコーチの笹原 辰夫さん、私はコーチマスターで協力。)が発刊されました(2019年5月1日)。この本は国立国会図書館の公認入庫本です。
それでは今回はこの辺で!
光陰矢のごとし。2019年5月になりました。
2019年のビッグイベントは2つ、二つの国際大会はFINA(国際水泳連盟の略称,フィナ)世界選手権大会であり、ユニバーシアード ゲームズ(世界学生選手権大会)です。世界選手権は韓国の光州で開かれ7月12日〜28日、16日間で競泳、オープンウォータースイミング、飛込み、ハイダイビング、水球、アーティステック(旧シンクロナイズド)スイミングの6種目が行われます。ユニバーシアードは規模が世界選手権と比べると小さくなりますが
60年の歴史を重ね世界的に知名度が高まっています(イタリアのナポリで7月3日〜14日)。これらの国際大会の選考を兼ねた「2019 Japan Swim」(日本選手権競泳競技大会)が東京辰巳国際水泳場で4月2日〜8日までの7日間開催されました。
今回のコラム「shinちゃんが行く」は日本選手権競泳競技兼選考会から見えた「日本水泳の現状」の一部について触れておきたいと思います。
選考会の結果として世界選手権大会には瀬戸大也選手を中心とした男子10名、大橋悠依選手が牽引する女子7名の合計17名の選手が選ばれました(5月30日〜6月2日東京辰巳国際水泳場で開催予定のジャパンオープン2019の結果で世界選手権日本代表が追加される可能性が残されています)。ユニバーシアードには男子18名(吉田啓祐選手他)、女子14名(渡部香生子選手他)の合計32名の選手が代表になりました。それぞれに実力ある選手達だけに大いに期待したいものです。
私は今大会で国際水泳連盟(FINA)の報道官を勤めましたが、FINAから「無期限休養中の萩野公介選手と白血病で闘病中の池江璃花子選手の影響は?」の問い合わせがありました。私は「日本中が二人の1日も早い回復を願っており、そのムードがこれからの日本ティームの底支えをしている。」と伝えました。しかし選手権の結果は二人の不在影響が大きく少し印象の薄い大会となりました。日本ティームヘッドコーチの平井伯昌さんは大会最後の記者会見で「萩野、池江抜け競泳日本苦しい」と正直に胸の内を語りました。日本水泳は過去にも何度となく苦しい状況から這い上がり栄光を勝ち取った実績があります。
7月の本番までは限られた時間しか残されていませんが、平井ヘッドコーチの類稀なコーチング、リーダーシップで剛い新生日本を導いて欲しいものです。私は現在の日本に必要なことは原点、テクニックを磨くことだ」と会場で記者の方々に話しました(新聞記事ご参照)。7月の韓国光州で代表選手ひとりひとりのベスト記録が積み上げられた時、新たな剛い日本の誕生です。この誕生で2020年東京オリンピックでの日本の活躍が現実味を帯びてきます。少し雰囲気が悪くなりそうなティーム状況をよくするポイントは以前も今も同じです。本番にベストを尽しベスト記録で泳ぐ!でしょう。
2018年国民体育大会水泳競技(国体、競泳競技は福井県敦賀市、OWSは若狭市、他の水泳競技は石川県金沢市)が9月17日(月、祝日、敬老の日)終了しました。夏の終わりが告げられたようです。
私は今シーズンを前に今夏のビッグイベントはパンパシフィック大会とアジア大会の2大大会があると話しました。その2大大会で日本代表の選手達は私達の期待に充分に応えてくれました。
パンパシフィック大会は東京辰巳国際水泳場(8月9日〜12日)で行われ女子は池江 璃花子選手の100mバタフライでの金メダル(56秒08、日本新)、大橋 悠依選手が200m(2分8秒16)と400m(4分33秒77)の個人メドレーで2個の金メダルを獲得しました。
男子は小関 也朱篤選手が100m平泳(59秒08),渡辺 一平選手が200m平泳(2分07秒75)で優勝、瀬戸 大也選手が200mバタフライ(1分54秒34)で金メダルを捥ぎ取りました。男女合計6個の金メダルを獲得し連日満員の観客を喜ばせてくれました。大会を締め括る最後の男子4X100mメドレーリレーでは米国と最後までデッドヒートを繰り広げ残念ながら0.05秒差のタッチで交わされましたが会場だけではなくテレビファンをも釘付けにさせました(米国3分30秒20,日本3分30秒25)。
池江璃花子選手
パンパックMVP(カイリー・マス、ライアン・マーフィー)と北島康介氏
アジア大会は8月18日〜24日までインドネシアのジャカルタで開催され、結果は中国との一騎討ちになりました。単純なメダル獲得の比較はできませんが、終わってみれば獲得した金メダル数は中国 19個、日本19個で同数でした。銀メダル、銅メダルを入れると中国は銀 17個、銅 14個で合計50個、日本は銀 20個、銅 13個で合計52個でした。ほぼ互角ですね。皆さんの感想は如何ですか?これからの戦いに注目し応援しましょう。
大会では中国の劉 湘選手が女子50m背泳ぎで27秒の壁を破る26秒98の世界新記録を樹立しましたが、大会MVP(最優秀選手賞)は素晴らしい6冠を勝ち取った池江 璃花子選手の頭上に輝きました。また若き酒井 夏海選手に注目が集まった大会ともなりました(女子100m背泳ぎ 59秒27, 金メダル)。
私は日本代表選手達の活躍で2018年夏を楽しく過ごすことができました(熱い夏でしたが、、、)。全リレー種目が強くなって来ましたし、応援する楽しみが広がりました。国体が終わり選手の皆さんには少し休みをとって頂き、今夏の疲れを充分にとり、来るべき新シーズンに備えて欲しいものです。
FINA World Cup/Tokyoが11月9日〜11日の3日間、東京辰巳国際水泳場で開催されます。25m,ショートコースです。どんな世界的な選手が出場してくるのか?楽しみです。
ウォータ〜メイツ スイム クラブ名誉創業者 東島 新次
ジョン・アーバンチェック氏と東島新次名誉創業者